わたし経営している理容室で、薄毛からフサフサになったお客さまが2人いらっしゃいます。
お客さまは、フィナステリドとミノタブ(ミノキシジルタブレット)を飲むようになってから、見違えるほど毛がフサフサに生えてきました。
正直、毛が生えてきたのを見て、驚きを通りこして笑いが出てしまったほどです。
お客さまがフィナステリドとミノタブを飲むようになってから毛が生えてきたのを見て、わたしは思うことがありました。
「副作用などを考えると安全性はどうなのか?」ということです。
今回は、そのことについてお伝えしたいと思います。
髪の毛が生えてきたお客さま
理容業という仕事をしていると、薄毛に悩んでいるお客さまとその悩みについてお話しする機会が多くなります。
それこそ長い間、薄毛で悩むお客さまと話した数は数えきれないほどです。
毎回、お客さまの髪の毛を見ていると、髪質の変化がわかります。
とくに、カットするときにお客さまの髪の毛にさわると「髪の毛が増えたかのか薄くなっているのか」がわかります。
長年、そのお客さまの髪の毛にさわっているので手が感触を覚えてしまっているのです。
そのなかでも、明らかに「薄毛からフサフサになったお客さま」が2人いらっしゃいます。
1人は、銀行員で23歳の男性Tさんです。来店当初は後頭部と前頭部の地肌が見えるくらい、スカスカでした。
次の画像、ハミルトンノーウッド分類の6(Ⅳ)か7(Ⅴ)番くらいの状態です。Tさんは大学時代から薄くなりはじめたようです。
Tさんが、当店に来店するようになってから半年ほどたったときのことです。
初めて来店されたときからすると地肌が見えなくなるくらいにフサフサになっていたのです。
Tさんいわく、フィナステリドとミノタブを飲んでいるとのこと。当店に初めて来店したときは、「フィナステリドとミノタブを飲んで2ヵ月はたっていた」ということだったのです。
そのときにTさんから、20歳のときに撮影した社員証を見せてもらいました。その社員証を見ると、20歳には見えないほど髪の毛が薄かったのです。
今では、来店当初のときと比べると明らかにフサフサと髪の毛が生えてきています。
久びさに実家に帰ると、親からカツラを買ったのかと思われることもあったようです。
Tさんは、約2〜3ヵ月のサイクルで来店されていました。
ある日、Tさんが来店されたときに少し薄くなっていたときがありました。なぜなのか聞いてみると、途中で実験的に1ヵ月ほど飲むのをやめたら薄くなってきたらしいのです。
Tさんは「やっぱり、飲むのをやめると薄くなりますね」といっていました。そのあと、徐々に回復していきました。
Tさんは、結婚をして40歳くらいになったら飲むのをやめるそうです。
今は県外へ転勤したので、現在の状況はわかりません。
2人目は、20代後半のHさん。来店するようになってから7年目です。来店当初Hさんは、頭頂部と前頭部の地肌がスカスカに見えるくらいでした。Tさんと同じくらいでハミルトンノーウッド分類の6(Ⅳ)か7(Ⅴ)番の状態です。
来店するようになって3年目くらいから髪の毛が多くなってきたのに気づきました。
銀行員のTさんのケースもあったので、思い切ってフィナステリドとミノタブを飲んでいるのか聞いてみました。すると、「飲んでいる」とおっしゃったのです。
先ほどのTさんほど髪の毛は増えてはいないのですが、時間をかけてゆっくり増えてきている状態です。
2人とも共通しているのが初期脱毛があり、途中で飲むのをやめようと思ったくらい抜け毛がひどかったみたいです。
しかし、初期脱毛があるのは、「効果が見込める」と思って我慢して続けたらしいのです。
2人とも明らかに見違えるほどフサフサになるということは、フィナステリドとミノタブの「効果が見込める」ということだと思っています。
※個人差があるため、効果が見られない人もいます。実際に当店のお客さまで、効果が出なかった人もいらっしゃいます。
そもそもミノタブ(ミノキシジルタブレット)は承認されているの?
髪の毛が生えてきたお客さまを目のあたりにして思ったのは、「ミノタブ」の威力はすごいということ。
ここまで効果が見込めるなら「ぜひ、使用してみたい」という方も多いかと思います。
しかし、フィナステリド(プロペシア)は、病院などでも取り扱っているのですが、ミノタブ(ミノキシジルタブレット)は国内未承認なのです。
ミノキシジル配合のいわゆる塗る発毛剤としては厚生労働省から承認されているのですが、飲み薬としてのミノタブは承認されていません。
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版では、AGA治療方法に対する推奨度をA高~D低の評価でまとめています。
ミノタブは、最も最低な「D」判定となっていますので、「ミノキシジルの内服を行うべきではない。」ということになっています。
ちなみに、フィナステリドとデュタステリドの男性型脱毛症の評価では「A:行うように強く勧める」となっています。
ミノキシジルの外用での評価も、「A:行うように強く勧める」となっています。
※男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版はこちら
わたしもミノタブについて興味があり、服用を試してみたいと考えたこともありました。
しかし、AGA治療薬として未承認でもあり、副作用も心配なのでやめました。
何よりも、未承認の薬を体の中に入れるのも心配です。
フィナステリド(プロペシア)は国内承認であり、ミノキシジルも外用薬としては承認されています。
どちらの評価も「A:行うように強く勧める」となっているので、こちらを使用するのが無難といえます。
※ミノキシジルに関しては、服用よりは効果が見込めないかもしれませんが。
安全面を考慮すれば、自己判断でミノタブを服用するのは、やめた方がいいかも
ミノタブで髪の毛が生えてくる可能性はありますが、自己判断でミノタブを服用するにはリスクがともないます。
個人輸入代行業者で購入できますが、副作用などを考えるとリスクが高くなります。
効果が見込めるミノタブ(ミノキシジルタブレット)ですが、服用する前によく考えた方がいいかもしれません。
もちろん、服用するのは個人の判断になるのですが、重大な副作用が出てしまっては大変です。
どうしてもという場合は、AGAクリニックなどで医師と相談してから判断してください。
安全を考慮した上で薄毛対策をすることをおすすめします。